「昔は運動していたから大丈夫」。40代で筋トレを再開する方から、よく聞く言葉です。ところが同じ感覚で始めると、思わぬ不調やケガにつながることがあります。世間はこれを「加齢」で片づけますが、姿勢改善で通われた214名を動作から見てくると、つまずきの正体は年齢そのものより[[20年ぶんたまった「動作のクセ」]]にあることが多いのです。
「40代=衰え」で片づけると、本当の原因を見落とす
世間の40代トレーニング論は、「代謝が落ちる」「筋肉が減る」と、原因を年齢に置きがちです。もちろん、そうした変化はあります。ただ、姿勢改善で通われた214名を見てくると、再開でつまずく方の共通点は、年齢よりも「昔できた動き」と「今できる動き」のズレでした。
このズレ——可動域の制限や左右差——を放置したまま昔の重量に戻すと、弱い場所に負担が集まって痛めます。問題は年齢そのものより、たまったクセのほうというのが、現場で見てきた実感です。
20代と40代で、本当に変わっていること
もちろん、筋肉量・関節の柔らかさ・回復のスピードは20代とは変わります。これは自然な変化で、悪いことではありません。ただ、40代の身体は「衰えた身体」というより、20年ぶん、自分のクセで使い込んだ身体と捉えるほうが正確です。
だから、頭で思う「できるはず」と、今の身体の「実際にできる」の間にはギャップがあります。40代の再開は、まずこのギャップを埋めることから始めます。

【214名から】40代の再開でつまずく3つのパターン
姿勢改善で通われた214名の中で、40代の再開組にくり返し見られたつまずきが3つあります。どれも「年齢のせい」にされがちですが、実際は測れば見える動作の問題です。
| つまずき | 実際に起きていること | 年齢のせいにすると… |
|---|---|---|
| いきなり昔の重量 | 可動域が狭いまま高負荷 → 弱い関節に集中 | 「歳だから痛めた」と諦める |
| 休養を軽く見る | 回復し切る前に次をやり、重だるさが抜けない | 「疲れが取れない歳」と思い込む |
| 左右差を放置 | 利き側ばかり使い、クセがさらに強まる | 「もう身体が硬いから」で片づける |
3つに共通するのは、原因が「年齢」ではなく「測れば見える動作」にあることです。だから最初にやるべきは、闇雲に軽くすることより、今の動作を測ってクセを見つけることになります。
まずやるのは「軽くする」ではなく「測る」
40代の筋トレの出発点は、「年齢に合わせて軽く」ではありません。今の動作を測って、たまったクセを先に外すことです。しゃがむ・押す・引くを32項目で確認し、可動域の制限や左右差を把握してから、強度を決めます。
測ってからなら、軽くすべき人もいれば、意外と動けていて負荷を上げられる人もいます。214名の中には、年齢を理由に控えていたのに、動作を整えたら扱える重さが戻ってきた方もいました(変化には個人差があります)。
40代で再開したとき、いきなり昔の重さでやって腰を痛めました。動作を測ってもらって、左右差から直していったら、今は痛みなく続けられています。
無理なく続けるための始め方
- 1
① 現状を「測って」から始める
今の身体がどう動くかを32項目で確認します。ここを飛ばすと、昔の感覚のまま無理をしがちです。
- 2
② 軽い負荷で、左右差から埋める
最初は軽い負荷で正しい動作を固めます。とくに左右差のある側から、ていねいに。重さを増やすのは、その後で十分です。
- 3
③ 週1〜2回から習慣にする
回数より継続を優先します。40代は回復に時間がかかるぶん、週の予定に休む日を組み込むことが、20代以上に大切です。
もう歳だから、若い頃みたいには戻らないですよね?
変化には個人差があるので「必ず戻る」とは言えません。ただ、214名を見てきた実感として、結果を分けるのは年齢そのものより「たまったクセを外せたか」のほうです。年齢を理由にする前に、まず今の動作を測ってみることをおすすめします。
40代からでも遅くない
年齢を理由にあきらめる必要はありません。始め方さえ間違えなければ、40代からでも身体は変わっていきます。大切なのは、「昔の自分」ではなく「今の自分」に合わせて始めることです。
HELIXでは、初回に32項目の動作アセスメントを行い、今のあなたに合った強度から組み立てます。年齢を言い訳にする前に、まず動作を測る。それが、40代の再開を続くものにする第一歩です。
まとめ
40代からの筋トレは、20代と同じやり方では続きません。ただ、つまずきの正体は年齢そのものより、たまった動作のクセ。まず現状を測ってクセを外し、軽い負荷で左右差から固め、週1〜2回から習慣にする。この順番なら、年齢を理由にせず身体を変えていけます。
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この記事を書いた人

相馬 拓真
代表トレーナー / NSCA-CSCS・指導歴10年
大学まで陸上短距離の選手として競技を続け、引退後はストレングス&コンディショニング(S&C)コーチとして10年。学生アスリートから40代のデスクワーカーまで、動作を起点にした指導を行ってきました。「感覚ではなく、動作から変える」がHELIXの信条です。


